ミュオン異常磁気能率g 2の超精密測定 [Published online J. Comput. Chem. Jpn., 19, 64-70, by J-STAGE]

[Published online Journal of Computer Chemistry, Japan Vol.19, 64-70, by J-STAGE]
<Title:> ミュオン異常磁気能率g 2の超精密測定
<Author(s):> 三部 勉
<Corresponding author E-Mill:> mibe(at)post.kek.jp
<Abstract:> ミュオンはスピン1/2を持つレプトンという種類の素粒子である. ミュオンのスピンは磁場や電場と双極子能率を通じて相互作用する.ミュオンの異常磁気(双極子)能率は素粒子標準理論において極めて精密に計算することができる.先行研究では,20年前よりその測定値が予想値よりも大きい兆候が示唆され現在に至る.これは素粒子物理学上の重要な未解決問題となっている.現在,米国では従来の方法で新しい測定が行われている.日本ではミュオンを冷却して加速するという新しい方法でこの問題を解決する研究を進めている.本稿ではミュオンの異常磁気能率の精密測定の最前線について平易に解説する.
<Keywords:> muon, elementary particle, anomalous magnetic moment
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/19/3/19_2020-0025/_article/-char/ja/