分子動力学プログラムMXDORTO用可視化ソフトウェアMDVISの開発 [Published online in advanced , by J-STAGE]

[Advanced Published online Journal of Computer Chemistry, Japan, by J-STAGE]
<Title:> 分子動力学プログラムMXDORTO用可視化ソフトウェアMDVISの開発
<Author(s):> 大石 駿介, 大川 政志
<Corresponding author E-Mill:> mokawa(at)numazu-ct.ac.jp

<Abstract:> 酸化物のシミュレーションに有用である分子動力学(MD)シミュレーションプログラムMXDORTO用の結果を可視化するソフトワエア Visualizer for Molecular Dynamics Simulation (MDVIS)を開発した. MDVISは,メイン,データ,オペレーション,チャートの4つのフォームで構成されている.メインフォームには3次元コンピュータグラフィックス (3DCG)によりMDシミュレーションで記録されている原子座標を連続的に表示する. オペレーションフォームの設定により特定の場所のみを表示したり,周期境界条件を考慮した拡張ができる.さらに選択した原子の軌跡を表示させる機能や選択 した2原子間の原子間距離を計算する機能を備えた.3DCGの画面に同期している温度,圧力,格子定数,密度,内部エネルギーなどのデータを数値 で表示するデータフォームとシミュレーション時間全般での変化を表示させるチャートフォームを実装した.
<Keywords:> Molecular dynamics simulation, Visualization software
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/advpub/0/advpub_2015-0010/_article/-char/ja/

分子動力学法によるSiO2組成フォージャサイトの熱膨張変化の研究 [Published online in advanced , by J-STAGE]

[Advanced Published online Journal of Computer Chemistry, Japan, by J-STAGE]
<Title:> 分子動力学法によるSiO2組成フォージャサイトの熱膨張変化の研究
<Author(s):> 大川 政志, 堤 涼, 大石 駿介, 松本 泰誠, 山口 力
<Corresponding author E-Mill:> mokawa(at)numazu-ct.ac.jp

<Abstract:> マイクロ孔を有するゼオライトは,相転移や負の熱膨張など興味深い熱的挙動を示すことが知られている.様々な温度での三次元細孔の挙動を知ることは触媒反 応の点から重要である.そこで本研究では立方晶のフォージャサイト(FAU)の構造を有するSiO2組成ゼオライトを分子 動力学法により100 Kから1100 Kの範囲で計算を行い,格子定数および細孔に相当するスーパーケージのリング構造の変化を検討した.この温度領域において立方晶の構造は維持され格子定数 aは温度上昇とともに減少し,負の熱膨張を示した.二体相関関数からは第一近接のSiとSiの原子間距離は2種類ありそれらの温度に対する挙動が 異なり高温での負の熱膨張はSi-Si距離が減少することにより引き起こされていることが分かった.スーパーケージの12員環のリング径の平均値 は温度に対してほとんど変化しなかったが,温度上昇に伴い振幅は大きくなり600 K以上では10%以上変化することが分かった.
<Keywords:> molecular dynamics simulation, zeolite, faujasite, negative thermal expansion, ring structure
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/advpub/0/advpub_2015-0020/_article/-char/ja/