[Published online Journal of Computer Chemistry, Japan Vol.15, 184-191, by J-STAGE]
<Title:> プロトンの水和自由エネルギー:酸解離定数および標準水素電極電位の高精度計算
<Author(s):> 松井 亨, 喜屋武 茜, 庄司 光男, 重田 育照
<Corresponding author E-Mill:> shigeta(at)ccs.tsukuba.ac.jp
<Abstract:> 本総説では,分極誘電体モデルと量子化学計算に基づく酸解離定数(pKa) の計算手法について述べる.この手法では,参照分子に対して計算により得られる自由エネルギー差と実験により得られるpKa値 から官能基毎の線形関係を導くことで,アミノ酸の側鎖のpKaの半定量的な計算が可能になる.ペプチド3量 体の計算においては,周囲のアミノ酸の水素結合の効果によってpKaが単量体とくらべ大きく(3 pKa単 位)異なることがわかる.また本手法は標準水素電極電位の計算にも適用可能であり,いくつかの酸化還元反応の誤差はCCSD (T)/aug-cc-pVDZでは0.1V以内であり,B3LYPでも同程度の精度で酸化還元電位が計算される.
<Keywords:> Hydration free energy, pKa, Proton, Solvation model
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/15/5/15_2016-0022/_article/-char/ja/
<Title:> プロトンの水和自由エネルギー:酸解離定数および標準水素電極電位の高精度計算
<Author(s):> 松井 亨, 喜屋武 茜, 庄司 光男, 重田 育照
<Corresponding author E-Mill:> shigeta(at)ccs.tsukuba.ac.jp
<Abstract:> 本総説では,分極誘電体モデルと量子化学計算に基づく酸解離定数(pKa) の計算手法について述べる.この手法では,参照分子に対して計算により得られる自由エネルギー差と実験により得られるpKa値 から官能基毎の線形関係を導くことで,アミノ酸の側鎖のpKaの半定量的な計算が可能になる.ペプチド3量 体の計算においては,周囲のアミノ酸の水素結合の効果によってpKaが単量体とくらべ大きく(3 pKa単 位)異なることがわかる.また本手法は標準水素電極電位の計算にも適用可能であり,いくつかの酸化還元反応の誤差はCCSD (T)/aug-cc-pVDZでは0.1V以内であり,B3LYPでも同程度の精度で酸化還元電位が計算される.
<Keywords:> Hydration free energy, pKa, Proton, Solvation model
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/15/5/15_2016-0022/_article/-char/ja/