コアシェル型複合金属クラスターの安定性と電子状態:理論的アプローチ [Published online in advanced , by J-STAGE]

[Advanced Published online Journal of Computer Chemistry, Japan, by J-STAGE]
<Title:> コアシェル型複合金属クラスターの安定性と電子状態:理論的アプローチ
<Author(s):> 高木 望, 福田 良一, 江原 正博, 榊 茂好
<Corresponding author E-Mill:> takagi(at)esicb.kyoto-u.ac.jp
<Abstract:> 複数の金属元素からなる複合金属クラスターや微粒子は,貴金属減量触媒や卑金属触媒の候補として興味がもたれ,自動車排気ガス浄化触媒,燃料電池電極触媒などの実験分野で活発に研究がおこなわれている.新規な触媒の効率的な設計のためには,電子状態理論計算による複合金属クラスターの電子状態と安定構造, 分子吸着特性, 反応性の相関に対する知見が不可欠である.最近,銅とVIII族からXI族までの金属の複合クラスター(Cu32M6; M = Ru, Rh, Pd, Ag, Os, Ir, Pt, Au) ,および白金とVIII,IX族金属との複合クラスター(Pt42M13; M = Ru, Rh, Os, Ir)に関して統一的な電子状態理論研究がおこなわれ,シェルからコアへの電荷移動がコアシェル型構造の安定性を決める一つの重要な因子であることが報告された.本総説では,それらのコアシェル型構造の安定性と電子状態,安定性を支配する因子に関する議論をまとめて紹介する.
<Keywords:> Keywords Binary metal cluster, Core-shell structure, Density functional theory, Cupper cluster, Platinum cluster
<URL:> https://www.jstage.jst.go.jp/article/jccj/advpub/0/advpub_2018-0043/_article/-char/ja/